源平合戦ゆかりの寺、倉敷市の藤戸寺で、平家物語にも登場するナツツバキが見ごろを迎えています。凛とした白い花びらが梅雨の晴れ間に涼しさを感じさせてくれます。平家物語の冒頭で「沙羅双樹の花」として登場することで知られるツバキ科の落葉樹、ナツツバキです。藤戸寺の中庭では十数本のナツツバキが6月6日ごろから咲き始め、見ごろを迎えています。ナツツバキは早朝に花が咲き、夕方には落ちてしまうはかなさが特徴で、平家物語では平家一門の栄華と没落に例えられています。藤戸寺のナツツバキは、名誉住職が1960年に修行先の和歌山県にある高野山から譲り受け、育てたもので、一目見ようと毎年多くの人が訪れています。花は6月いっぱいが見頃で、中庭は普段公開されていませんが、お寺の境内からも花を楽しめます。