日本遺産「桃太郎伝説」にちなみ、鬼をテーマにした企画展「吉備の鬼語り」が、美観地区の倉敷考古館で開かれています。倉敷市にゆかりのある鬼瓦や鬼面など約30点が並んでいます。雨水の侵入を防ぐ鬼瓦は、飛鳥時代から江戸時代までの8点を展示。県史跡・八高廃寺(倉敷市真備町呉)の出土品(奈良時代)は平面的だが、専門に作る「鬼師」が現れた鎌倉時代以降は、鬼の顔がより立体的になっていることがうかがえます。県内最古の寺院跡とされる県史跡・秦原廃寺(総社市秦)の鬼瓦には「備中式」と呼ばれる蓮華(れんげ)文様が施されています。倉敷市茶屋町地区の伝統行事「鬼まつり」で使われている鬼面なども陳列し、各家に一つ自らあつらえたものがあることなどを紹介しています。倉敷考古館の学芸員の方は「倉敷をはじめ、備中地域で鬼は身近な存在として息づいている。鬼瓦、鬼面の表情を見比べてみるのも面白い」と話されています。2月27日まで。午前9時~午後5時。一般500円。大学・高校生400円、小・中学生300円。月、火休館。問合せは、倉敷考古館☎086-422-1542。